Dan Kostaインタビュー

ソノマのトップレストラン「John Ash」で働いていたダン・コスタとマイケル・ブラウンがチップを貯めて0.5トンのピノ・ノワールのブドウを購入し、初めてワインを造ったのが1997年。これが後に入手困難となるコスタ・ブラウンのスタートです。。
ソノマを中心にシングルヴィンヤードやアペレーションワインを少量生産し、瞬く間にカリフォルニアを代表するピノ生産者となりました。現在ではコンピューターのサーバーがパンクするほどメーリングリストの申込みが集中、これぞ正真正銘のウルトラ・プレミアムワインです。

カリフォルニア州サンタ・ローザで父親がワインショップを経営していた影響で、幼い頃からワインの英才教育を受けて育つ。
学生時代にアルバイトで働き始めたレストラン『ジョン・アッシュ・アンド・カンパニー』に就職をし、その後Operations Manager兼ワインディレクターとして15年間従事。
1997年、同じアルバイト仲間として出会ったマイケル・ブラウンとコスタ・ブラウンを設立する。
現在ではSonoma County Vintners Associationの幹部としても活躍する傍ら、ソノマ近辺のレストランのコンサルティングやワイン・コンペティションの審査員としても活動の幅を広げている。
武村: コスタ・ブラウンのワインは、ソムリエをやっていたころから、ずっとお世話になっているよ。

ダン:  それはありがたい。

武村: ワイン・スペクテーター誌で高得点を獲得してからは、レストランのアロケーションが減って、困ったけどね(笑)。

ソムリエ武村とダン・コスタ氏

ソムリエ武村とダン・コスタ氏

ダン:  (苦笑)、5、6年前はまだ生産量も少なかったからね。

武村:  ダンはどういう経緯でコスタ・ブランを始める事になったの?

ダン:  え~とっ。3歳位からワインを飲み始めて・・・(笑)

武村:  ワインを牛乳で薄めて飲んでたとか?(笑)

ダン:  そんな感じかな(笑)。まぁ、それは冗談だけど、父の影響で、幼い頃から、うちの食卓には必ずワインがあったんだ。
食事の時は、父が飲んでいるワインの香りを嗅がされたりして、その日の食事との相性が良いか悪いかを、必ず語らなくてはいけなかった。
だから、ワインは常に身近にあったし、グラスの回し方とか、香りの表現のしかた、食事との合わせ方、そして、ワインを飲むと、人との出会いが増えて人生が何倍も楽しくなるということは、無意識のうちに身に付いていたことなんだよ。
今思えば、英才教育だったね(笑)。 その影響で、「食」というもに、拘りを持ちすぎて、将来はレストランのバスボーイ(皿をさげるだけの専門係)になることが自分の夢だ、って親父に言ってたんだ(笑)。
今だから笑える話なんだけど(笑)。

ダン・コスタ氏

ダン・コスタ氏

武村:  夢、小ちゃっ(笑)。

ダン:  そうだよ。目標、かなり低かったな(笑)。まぁ、それは実現しなかったから良かったけど、とにかくレストランという場所で生まれる様々なドラマに憧れていたんだ。
人と接することが大好きだったし、サービスをするのが楽しくてしかたなかった。 高校に入ってすぐに、ソノマにある「John Ash & Co」というレストランでバイトを始めたんだ。 もちろんお金が目的でもあったけど、それ以上に、レストランで働くのが趣味だったから。

大学も行ったんだけど、何を先攻するか、全く決めらなくて・・・音楽部も考えたし、コミュニケーション部も考えたし、フィルム部もね・・・(笑) 悩んだあげく、結局、なにがやりたいか決められなくて、とりあえず、大学は休学することにしたんだよ。
あっ、でも成績はよかったんだよ・・・ それで、すぐに「John Ash & Co」に戻ったんだ。 大学で何を学びたいかは、決められなかったけど、レストランという職場が大好きだったから、とりあえず、それを完璧に学ぼうと思ってさ。だから、バイトとしてウェイターをするだけではなく、フロアのマネージャーとか、ホストとか、厨房とか、全部をこなせる人材になりたかった。90年代半ばくらいの話かな。

そのレストランで出会ったのが、コスタ・ブラウンのワインメーカーでもあるマイケル・ブラウンさ。彼も同じレストランでバイトとして働いていたんだけど、ワインと「食」に関しての情熱が、僕と一緒の人でさ。すぐに友達になれたし、将来的に何か一緒にやりたいね、と話をしていたんだよ。
1997年には、マイケルはディアフィールド・ランチというソノマ・カウティーのワイナリーで研修を初めたんだ。もちろん夜間は、うちのレストランでバイトを続けていたんだけど、僕も一緒にワインを造りたいという気持ちが抑えられなくなってきて、その夢を一緒に叶える為に、バイトでの稼ぎから、毎晩10ドルを、お互いに封筒に入れて、秋の収穫の時期まで、貯金をしようと決めたんだ。半年で・・・そうだなぁ、1,300ドル位貯まったんだよ! それで、そのお金で0.5トンのブドウと、中古の樽、そして醸造に最低限必要な器具を購入したんだ。

武村: 高額な、おもちゃだね(笑)。

ダン: そうだよ。右も左も分からなかったしね(笑)。でも、マイケルは結婚してたけど、子供がまだいなかったし、僕はまだ独身だったから、二人ともお金以外で失うものは何もなかった。 がむしゃらに二人でワイン造りに取りかかったんだ。
それで、ワインが出来上がったんだけど、これが、なんとも美味しいワインでさ!(笑)

武村: それはピノ・ノワールだったの?

ダン: もちろんだよ!

ソムリエ武村

ソムリエ武村

武村:  その当時からピノ・ノワールに拘りがあったんだね?

ダン:  そうだね。父親が飲ませてくれたワインは、ほとんどがピノ・ノワールだったからね。もちろんDRCとかも飲んだ経験があったから、僕にとって、やっぱりピノ・ノワールが特別だったんだ。
あと、「John Ash & Co」のお料理もピノ・ノワールに合うのが多かった。だから、毎日の様にカリフォルニアのトップ生産者のピノ・ノワールをお客様におすすめしていたんだよ。

武村:  どんなのをすすめていたの?

ダン:  ウィリアムズ・セリエムが一番人気だったけど、ジョセフ・スワン、デリンガー、ロキオリなども人気があったね。
ピノ・ノワールを造ろうと決めたのも、「John Ash & Co」でピノ・ノワールの素晴らしさをかみしめたからだね。もちろん、ブドウの中でも、育てるのが難しいということは承知してたさ。でも僕らは、チャレンジが好きだったから(笑)。

武村:  私だったらカベルネで妥協したかもしれない。すごいよ。
ピノ・ノワールは、大好きだけど、造るのも大変だろうし、ちょうど良い飲み頃を探すのが最も難しい、気難しいワインだよね。

ダン:  そうなんだよ!でも僕にとって、ソノマ=ピノ・ノワールみたいなのがあって、当時は、美味しいピノ・ノワールが少なかったから、僕らで、もっと良いワインを造れるんじゃないかと信じてたんだ。

武村:  へぇ。その最初に造ったワインは売れたの?

ダン:  造ったのは23ケース(276本)だけだったんだけど、買手が見つからなかった。
だから、「John Ash & Co」でグラスワインとして売ってもらったんだよ(笑)。でも、もちろんお客様には、どんなワインか内緒で。
客観的で正直なワインの評価を聞きたかったから、自分たちが造ったということは、内緒にしてお客様に飲んでもらったのさ。
それが、なんと、大好評でさ!!! 才能を買ってくれて、投資してくれると言い出したお客様もいたんだよ。

お言葉に甘えてということで、お願いしたんだけど、投資額が少なかったらか、次の年はレイク・カウンティのソーヴィニヨン・ブランを造るので精一杯だった。ほら、ピノ・ノワールは高いブドウだし、ソーヴィニヨン・ブランだったら、 熟成用の樽を買う必要がないだろ?ソーヴィニヨン・ブランは1トン900ドルくらいだったかな。

その次の年は、お金にちょっと余裕があたから、ロシアン・リヴァー・ヴァレーの小さな畑、「コーン・ヴィンヤード」 のピノ・ノワールを買う事になった。ここは、以前ウィリアムズ・セリエムもブドウを買っていた畑だから、そこそこ名は知れてたのさ。2トン程だけだったんだけど、ピノ・ノワール買って、150ケース程造ったんだよ。
そして2001年、あまりお金がなかった投資家(笑)との契約が終わったから、新しいパートナーとして、クリス・カステロを迎え入れたんだ。 僕とマイケルは彼の事を「設立者」と呼んでいるんだよ。2001年のコスタ・ブラウン再出発には欠かせない存在だったから

ギャップス・クラウンの畑

ギャップス・クラウンの畑

武村:  今では、11のピノ・ノワールと、シャルドネを造っていて、アペレーションは、 ソノマ・コースト、ロシアン・リヴァー・ヴァレー、そしてサンタ・ルシア・ハイランズということだよね?

ダン:  そう。 一般販売している単一畑は7つ。 それから、設立当初からワインを買ってくれた特別なお得意様だけに販売する「フォー・バレル」。 シャルドネは2009年に始めたんだ。
武村:  それぞれのワインの違いについて、簡単に説明してくれるかな。
ぶっちゃけ話なんだけど、例えば、コスタ・ブラウンのソノマ・コーストとロシアン・リヴァー・ヴァレーをブラインドで1つずつ飲んで、アペレーションを当てろと言われると、わかるかもしれない。
でも、100種類のカリフォルニア産ピノ・ノワールの中から、利き酒でソノマ・コーストとロシアン・リヴァーヴァレーを当てろと言われると、正直分からないと思うんだよね。 あっ、私が利き酒の才能がないだけなのかもしれないけど(笑)。

ダン:  簡単ではないが、説明するよ。

ソノマ・コースト、ロシアン・リヴァー・ヴァレー、そしてサンタ・ルシア・ハイランズにそれぞれ共通することは、全てがカリフォルニアの海岸沿に位置する畑であるということ。
日中は比較的暖かくて25度から30度、午後には太平洋の影響で涼しい風が内陸に向かって吹き寄せてくる。 この温度差が素晴らしいピノ・ノワールを造る秘訣であって、ブドウが熟しすぎるのを防止して、酸味をしっかりと持ったブドウが育つんだ。

それぞれ、違うのは土壌と気候かな。
ソノマ・コーストに関しては、海抜が高くて、砂利の多い、水はけの良い土壌。霧が多い地域なので、太陽が一時的に遮られて、ブドウの育成期間も長くなる。
ロシアン・リヴァー・ヴァレーは、山に囲まれた地域で、ほとんどが沖積土メインの土壌。海岸からの霧が入ってくるのが遅い分、その霧が晴れるのも遅いんだ。 ソノマ・コーストに比べて若干暖かいのも特徴だ。

サンタ・ルシア・ハイランズはサンフランシスコから車で南に1時間半程行った産地で、「カリフォルニアのサラダ園」と言われる程、肥えた土地なんだ。ブドウが本格的に植えられ始めたのも、比較的最近の話で、ピゾニとか、スリーピー・ホローとか、名前は聞いた事があっても、実際にどこかにあるかほとんどの人が知らない土地だった。
南北に長い産地で、北の方、例えばうちのロゼラ・ヴィンヤードの様に、赤い果実を思わせる、繊細なワインを造る畑もあれば、南の方、例えばピゾニ辺りになるとスタイルはもっと男性的で、黒や青い果実が感じられて、ガッツリ系のワインを産む畑もある。

Santa Lucia Highlandsの地図

Santa Lucia Highlandsの地図

武村:  コスタ・ブラウンはもうすでにいくつもの単一畑を造ってるけど、他の畑からワインを造れるとしたら、どこか、扱いたい畑はある?

ダン: それはあるよ!でも、きりがないからね(笑)。
強いて言うなら、ウェストサイド・ロード沿いの畑、例えばロキオリの畑とか、アレン・ヴィンヤードかな。わがままを言えば、ウィリアムズ・セリエムが造る全ての畑で「遊んで」みたいね。 あ、あとは、ハーシュ! 。

 

武村:  サンタ・リタ・ヒルズには興味ある?

ダン:  今はないね。オレゴンもそうだけど、共に魅了されるが、きりがない(笑)。
ある産地のワインが好きだからと言って、それら全てのワインを造っていたら株主に怒られちゃうよ!(笑)
それに、飲んでくれるお客様を混乱させちゃう可能性もあるしね。

武村:  自分の畑を所有したいとは思う?

ダン:  コスタ・ブラウンのビジネスモデルは、「必然性」というのを基に始まったんだよね。だから土地を買うお金もなかった。新しいパートナーを迎え入れた時も、彼らは「資産レス」という僕らのビジネスモデルを気に入ってくれたから、それを裏切るわけにはいかないかな。
でも、ここだけの話、自社畑と呼べる畑があれば良いと思う事もあるさ。僕らにも、そしてお客様にとっても特別なワインとなるであろうからね。

今日は様々なストーリを話してきたけど、そのストーリの続きがあるとすれば、「自社畑」という次のチャプターは理想的かもしれないね。 過去10年で、コープレンとカンズラーに関しては、一緒に育ってきた感覚があるから、感覚的には「自社畑」なんだけどね。 「資産レス」とは言ったが、今、新しいワイナリーを建設しているんだ、楽しみだよ(笑)。

 

武村: スタイル的にはコスタ・ブラウンのワインは、カリフォルニアのピノ・ノワールの中では、リッチでしなやか、フルボディなスタイルであると言って間違いないかな?

ダン:  そうだね。僕はそこまでざっくりとした発言はしないようにしているんだ(笑)。
コスタ・ブラウンのワインがカリフォルニア産のピノ・ノワールの中で、一番フルボディだとは決して思わないよ。他にもビッグなスタイルのピノ・ノワールはあるからね。
僕たちが造るピノ・ノワールは、単純に、「僕たち自身が飲みたいスタイルのワイン」なんだ。それに関しては、恥じる事無く堂々とやっているつもりだよ。
最近の消費者は、ワインを特定の「スタイル」という型にはめようとする。 例えば、「アルコール度数14%以上のワインは断固として飲まない」とか、そういう「決め事」を自分で作ってワインを選んでいる消費者は、残念だと思う。ワインメーカーや、ソムリエに対しても失礼だし。
ラベルに記載されている内容だけでワインを判断するのは、本当にやめて欲しいと思うよ。

武村: 同感だけど、でも、私も癖でやってる(苦笑)。反省しなきゃ。

ダン:  そっか。でもだからこそ、「僕たち自身が飲みたいスタイルのワイン」というコンセプトは、曲げないでやっていきたい。
たまたま、2003年、2004年、そして2005年と連続して、ワイン・スペクテーター誌から高得点をもらっちゃって、その3つのヴィンテージが果実味たっぷりの年で、ワインもたまたまフルボディなスタイルだったんだよね。
だから、コスタ・ブラウンのワインがそういう型にハメられたというのもあるんだ(笑)。
でも2006年以降は、もう少し「抑えて」いるし、そこまでガッツリしていないと思っているよ。 マイケル・ブラウンがよく言うことなんだけど、僕らは「おいしい飲み物を造るのが仕事。特定の型にはまるようなワインを造っているわけじゃない」ってね。

武村:  コスタ・ブラウンのワインにおすすめのレシピとかはあるのかな?

ダン:  食事とワインを合わせるのはソムリエ時代も頻繁にやっていたことだよ。 あまり難しく考えなくて良いと思うんだ。羊や鴨、パスタ、キノコ類、様々な食材と相性が良いんだよ。 ほら、11個ものワインを造ってるんだから、どれか一つは食事に合うワインがなきゃ困るでしょ(笑)。

武村:  昨日の夜はディナー・イベントで、お魚とコスタ・ブラウンのペアリングだったよね?どうだったの? 最初のコースはロブスターと帆立貝のサラダと、2009年コスタ・ブラウン ロシアン・リヴァーヴァレーとのペアリングだね。

ダン:  最高だったよ!オマール海老とロシアン・リヴァー・ヴァレーのピノ・ノワールを一緒に飲んだのは初めてだったけど、オマール海老がグリルされてたから、炭火の香りとワインのスモーキーさの相性がピッタリだった。

武村:  のコースはノルウェー産サーモンのポワレと、2009年コスタ・ブラウン コープレン・ヴィンヤードだね。

ダン:  そのペアリングも素晴らしかった。皮がカリッカリに焼かれてて、サーモンの脂とワインが良い感じに共存してた。

武村: 家では料理するの?

ダン: もちろんするさ!僕が家で料理をする時に意識していることは、2つあって、まずは、塩を利かす、ということ。もちろんしょっぱい料理はダメだけど、ワインと合わせるのなら、塩をしっかりと利かせた方が、味がはっきりするからね。
2つ目は、シンプルに料理をするという事。ワインがソースになるという考え方をして、調理に関してはあまり目立ちすぎない方法を取って食材を活かすんだ。 チーズは塩分が高めのアシアゴやパルメジャーノ・レッジアーノなどが好きだね。

武村: コスタ・ブラウンのワインは熟成可能かな?

ダン: 「素晴らしいワイン」を造るということにあたって、「熟成可能である」という事が必要不可欠だとは思わないよ。そういうワインを意識して造っていないし。 でも消費者は「熟成する」=「良いワイン」という先入観にとらわれているよね。
「古いワイン」という物には、特別感があるからなのかな。 ブルゴーニュやボルドーは、それぞれの生産者が長期熟成をイメージして造っているし、気候的にも歴史的にもそうあるべきだと思うよ。
でも、それを基準に、ニューワールドのワインは熟成しない、と決めつける消費者がいるのが残念でしかたない。

武村:  「古いワイン」=「美味しいはず」という先入観がありすぎだよね。そもそも「美味しい」という言葉自体、主観的だし、古いワインって、独特の臭みもあるし、酸味も目立つ、果実味もドライなスタイルに変化しているから、それを理解した上で「古いワイン」をおすすめするなら良いんだけど、そうじゃないケースが多すぎる。

ダン:  そうなんだよね!それで、本音では、「これって美味くなくない?」って感じているお客様も、「古い」=「美味しい」はずという期待があるから、「美味しい」と言ってしまうんだよね(笑)。
最初に話をしたうちの父親も、残念ながら、その「古い」=「美味しい」という固定観念にとらわれていた人なんだよ(笑)。 彼がセラーにあるワインを開けようと決心するころには、ワインは既に古くなりすぎていて、「死んでる」状態! でもそれを父親に言ったら、ちょっとショックを受けたみたいで、早く飲むスタイルに自分を変えようと努力したみたいでさ(笑)。でも全部を早く開けすぎて、今ではセラーに、なんにも残ってないんだよ(笑)。
話は戻るけど、コスタ・ブラウンの最初のヴィンテージ、2000年のワインは、今では10本しか残ってないんだけど、パートナー達と一緒に毎年1本、試すんだ。
去年飲んだ時は、自分で言うのもなんだが(笑)、最高だったよ! 2002年も最近飲んだが、素晴らしいよ!
でもね、正直を言うと、僕らの造ったワインが、ここまで熟成可能だとは思ってもいなかったんだ(笑)。 飲み頃は、記載されているヴィンテージの4、5年後が理想かな。若いワインによくある「角」がなくなるし、熟成香もほのかにしてくる時期かな。なめし革のようなニオイはまだしないし、土臭さもまだないからね。

武村:  最近ダンが注目しているカリフォルニアのワインメーカーはいる?

ダン:  僕が好きなのはエド・カーツマン。彼はフリーマン、ロアー、オーガスト・ウェストを造っているんだけど、エレガントさとパワーを兼ね備えた、気持ちのこもったワインでさ。
あとはデュモルのワインが大好きさ。 カベルネ系に関しては、パワフルでフルボディなワインが好みだね。昔はプライドとか好きだったけど、最近ではスイッチバック・リッジがいいかな。
まぁ、これらのワインは濃いから、ムードによって飲めない時もあるけどね(笑)。
あとはトーマス・ブラウンが造るアウトポストとかシュレーダーかな。

武村:  フランス・ワインはまだ飲んでる?

ダン:  飲んでるけど、あまり買わなくなった。 買うとしても、フルボディ系のローヌかボルドーの赤ワインかな。ブルゴーニュに関しては最近、めっきり飲まないよ。

武村:  それは、やっぱり安定感がないから?私もブルゴーニュ好きだけど、ファンを辞めようと思うことが多々ある。本当に特別なワインに出会えたときの感動が忘れられなくて、何度も何度も試すんだけれども、いい加減にしてほしい、と思ってしまう事もよくある。でも好きだからついつい飲んでしまうのがブルゴーニュかな。

ダン:  オーマイガッド!そうだよ。もう残念なブルゴーニュは散々。家で飲むのなら我慢できるけど、レストランで頼んだブルゴーニュがダメだったら、また選び直さなきゃいけないだろ?せっかく友人や家族と共にご飯を食べているのに、ワインリストとのにらめっこは時間の無駄だし。 あ、リスクをとるのがイヤなわけじゃないんだよ。ただ、「ブルゴーニュ」という飲み物が必ず美味しいという先入観を捨てようと思ってさ(笑)。 でも赤ワインに関しては、僕は完全にニューワールドが好みなんだ。白はオールドワールドが好きなんだけどね。ピュリニー・モンラッシェやムルソーも好きだが、なによりもシャブリが大好きだよ!

武村:  やっぱりドーヴィサかラヴノー?

ダン:  他人のおごりだったらね(笑)。 でもラヴノーは最高だよね。シャブリは怖いよ。
武村:  怖い?

ダン:  喉の渇きを潤してくれるし、永遠と飲んでられる(笑)。 あとはリースリングが好きだよ!

武村:  ドイツ?オーストリア?アルザス?

ダン: どれもいいねぇ(笑)。

武村:  最後に日本の消費者にメッセージはある?

ダン:  日頃からのサポート、本当にありがとう。売れるワインが少なくて、申し訳ない気持ちもあるけどこれからもコスタ・ブラウンをよろしく!

以下、現在iwineで販売中のコスタブラウンのワイン。期間限定でポイント10倍キャンペーン実施中です。

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